文化財の資産価値

 企業様所有の土地から埋蔵文化財が出た場合、埋蔵文化財調査・発掘にかかる費用の面でデメリットを大きく感じてしまうケースも少なくないようです。しかし、文化財やその調査・発掘・保存といった活動を企業様にとっての大きな資産価値とする方法もあるのではないでしょうか?

観光資源としての価値

 文化財と言えば博物館などで目にするものであって、日常生活の中で中々お目にかかれないものというイメージが強いです。世界遺産クラスになると、観光資源として十分に機能しているものもあります。仮に身近な場所から文化財が出たとなると、ニュースとしての話題性は十分ですし「見てみたい」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。埋蔵文化財調査後のレプリカ展示やグッズ展開といった観光資源としての有用性は十分にあります。

ブランドイメージ確立の価値

 浅草の象徴と言えば浅草寺であるように、文化財はその希少性や価値からその土地や場所の象徴になることもあります。東京都内にある有名な文化財と言えば美術・工芸品、刀剣類や建造物までたくさんありますが、埋蔵文化財調査が行われた場所や古墳などが残されている場所には「文化財が出た(ある)場所」という大きなブランドイメージが付加されます。埋蔵文化財包蔵地としての手続き後、企業情報の大きなトピックとして活用出来るものだと思います。

社会貢献的意味

  企業は活動によって利益を生み出すものですが、それだけを求められているわけではありません。例えば製紙会社が植林活動を行うように、企業活動を通じた社会的責任が求められています。そうした社会的責任はCSRと呼ばれ、株価や業績と同じように企業を評価する基準として注目されています。もちろん埋蔵文化財調査サポートといった活動もCSRを全うする絶好のチャンスです。

 埋蔵文化財調査・発掘は時間がかかるものというイメージから、スピードが求められる商業的利用は敬遠されてきました。しかし、法人企業様などにとっての資産価値が注目されていることもあり、文化財に関するコンサルタントサポートが求められています。